鳥籠の中の少女
「何?」
私のハンカチで涙を拭きながら答える沙良ちゃん。
「生きててくれてありがとう」
沙良ちゃんは、涙を拭く手を止めて、私を見据える。
「何度も死にたいと思いながらも、生きててくれてありがとう」
もう1度言った私に目を見開いて、抱きついてきた。
「うん!緋結ちゃんも生きててくれてありがとう。緋結ちゃんに会えて、沙良は幸せ者だよ」
沙良ちゃんの言葉に一筋の雫が流れる。
1番言ってほしかった言葉。
ずっと、心の奥底で求めていた言葉。
私は何度、みんなに勇気づけられた事だろう。
私こそ、幸せ者だ。
「緋結は、今まで、苦しんだからだよ。こんなに良い人達に恵まれるのは。あたしだって、緋結が生きててくれてよかったんだから」
愛璃が泣くのを耐えながら言う。
愛璃は私の心も見透かすのね。
私は沙良ちゃんからそっと、離れた。
それに合わせて、沙良ちゃんも離れてくれる。
「それを言うなら、私の方だと思うわ。愛璃は放火で、お父さんと兄と姉と弟を亡くしてるでしょう?愛璃と愛璃のお母さんは丁度出掛けてたから、死ななかった。愛璃が生きてて、あの時、私は泣いたんだから」
「そうだね。でも、桜花アウトレットパーク殺人事件のときだって、あたしもテレビの前で泣いてたんだから」
私のハンカチで涙を拭きながら答える沙良ちゃん。
「生きててくれてありがとう」
沙良ちゃんは、涙を拭く手を止めて、私を見据える。
「何度も死にたいと思いながらも、生きててくれてありがとう」
もう1度言った私に目を見開いて、抱きついてきた。
「うん!緋結ちゃんも生きててくれてありがとう。緋結ちゃんに会えて、沙良は幸せ者だよ」
沙良ちゃんの言葉に一筋の雫が流れる。
1番言ってほしかった言葉。
ずっと、心の奥底で求めていた言葉。
私は何度、みんなに勇気づけられた事だろう。
私こそ、幸せ者だ。
「緋結は、今まで、苦しんだからだよ。こんなに良い人達に恵まれるのは。あたしだって、緋結が生きててくれてよかったんだから」
愛璃が泣くのを耐えながら言う。
愛璃は私の心も見透かすのね。
私は沙良ちゃんからそっと、離れた。
それに合わせて、沙良ちゃんも離れてくれる。
「それを言うなら、私の方だと思うわ。愛璃は放火で、お父さんと兄と姉と弟を亡くしてるでしょう?愛璃と愛璃のお母さんは丁度出掛けてたから、死ななかった。愛璃が生きてて、あの時、私は泣いたんだから」
「そうだね。でも、桜花アウトレットパーク殺人事件のときだって、あたしもテレビの前で泣いてたんだから」