鳥籠の中の少女
楼大は後ろを向いて、座り込み、床に指で何かを書いていた。



何かの漫画か!!



「何拗ねてるの?」



俺が尋ねると、『だってぇ.....』と言うだけ。



「この人面倒だわ」



其処へ、緋結がグサッと一言言う。



「銀木、酷い......」



「ほら、話だけでも聞いてあげなよ」



泉が楼大を庇う。



「分かったわよ」



「ホントっ!?」



緋結の言葉を聞いて、楼大はガバッと立ち上がり、緋結の額と楼大の額がぶつかるんじゃないかって程、近寄る。



うっ......何か妬ける。



「顔近い」



「あ、ごめん」



慌てて楼大は離れて謝る。



「単純な人ね」



「グサッってきたよ?グサッって!グサッて!!」



「分かったから話があるなら、早く済ませて」



楼大の煩さに緋結は呆れてるみたい。あ、さっきから、表情に出てるみたいだけど、出てないよ?俺の勝手な想像。
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