鳥籠の中の少女
「良いんじゃない?私は被害被らないし」



緋結はサラッと受け流すけど、楼大の方を見ると、怒るのを必死で耐えてる。



でも、緋結に合わせないと、ばれちゃうから、楼大も渋々、話に乗る。



「しーろーきー!」



「何」



「何言ってんだよ!ばらすなよ。それも俺の前で!」



でも、怒りはしっかりと緋結に向かってるようだ。



「神賀の前じゃなければ良かったの?」



「あのなー!」



「はいはい。其処まで。楼大、ばれちゃったんだから仕方ないでしょ?」



「分かったよ」



楼大は俯いて、ボソッと呟く。



「何言ってんだよ。銀木.......」



まあ、無理も無い話だけどね。



楼大可哀想に。



これからも、緋結に遊ばれるだろうなー。



俺も他人事みたいにしか考えてないけど。



ま、他人事だし、いっか。



そんな事をボーっと考える。



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