鳥籠の中の少女
「流石だね。緋結。可愛い服が沢山ある」



愛璃は私がもう2度と着る事は無いだろうと思って、奥にしまった中学生頃の今の私とは真逆の可愛い服を出してくる。



あの頃はオシャレしたりするのが好きだったからな......



「中学生の頃の服なんて着れないから。それに今の私と真逆過ぎて嫌」



私が文句を言うと、愛璃は楽しそうに返してくる。



「大丈夫!中2頃の服なら着れるでしょ?」



否、着れないでしょ。



心の中では突っ込むけど、其処には触れない。



「嫌って言ったの聞こえなかった?」



それでも文句を言う私に愛璃は振り返った。



「しょうがないなー。じゃあ、クールな感じの服でいつもと違う服を着よう」



だから、私はそうしようと思ってたのに..........



「じゃ、これとこれでー。あ、これもいいな!」



愛璃の独り言を聞きながら、私は溜息を吐いた。



暫くして、愛璃は決まったみたいで、私に服を差し出してくる。



「はい!着替えてね」



私が渋々受け取ると、愛璃は1度外に出た。



私はしょうがなく、着替えて、鏡で服装を見る。



流石、愛璃、センスある。
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