鳥籠の中の少女
「愛璃、入って良いよ」



「はーい」



愛璃は返事をしてから、扉を開いた。



「うん!バッチリ!やっぱ、緋結は何着ても似合うね」



私の服装を見て、満足そうに笑う、愛璃。



私は、白の英語が入ったTシャツに黒のカギ針編みのベストを上に羽織っている。



七分丈のカーキのズボンを合わせた、ボヘミアンコーデ。



あ、因みに、愛璃の服装は、腰の所を絞ったベージュのチュニックブラウス。



それに白のフリルのキュロットを合わせた、何とも愛璃らしいコーデ。



「別に。それより、これボヘミアンコーデでしょ?」



「あ、バレた?ま、良いじゃん」



「しょうがないわね」



私は半ば呆れ気味だった。



「あ!もう時間だよ。緋結。早く行こっ?」



そう言われて、部屋にある時計を見る。



--9:42



「そうね」



私も返事をして、階段を下りた。



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