鳥籠の中の少女
「え!?嘘!?」



「嘘じゃない」



「どんな理由なの?」



愛璃は興味津々と言った感じで、瞳をキラキラさせてる。



「教えない」



私がそう、一言言うと、愛璃は顔を歪めた。



「何でー?」



「言ったら意味がないから」



「意味分かんない」



「意味わかんなくて良い」



愛璃は口を尖らせて、ブツブツ言ってるけど、私は完全無視。



「あ、アウトレットパークに着いたね。後は、太陽の広場へ向かうだけ」



潤樹の言葉で、今、アウトレットパークに入る、門みたいな所にいる事に気付いた。



太陽の広場までは、この道を真っ直ぐ行くだけ。



この道の途中で、汚らわしい人達に連れて行かれそうになったのよね。



其処へ、唯人が助けに来てくれた。



ああ、思い出しただけで、泣きそうになる。



思い出しただけで、もう1度だけでもいいから会いたいと思ってしまう。



そんな願い、叶わないのに。
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