鳥籠の中の少女
私はクーラーを切って、部屋を飛び出した。



--ダンダン



大きな音を立てながら、階段を下りていく。



そして、リビングを過ぎ去ろうとした時に、お母さんに声を掛けられた。



「緋結、何処行くの?」



「ちょっと、出掛けるだけ」



私は適当に答えて、玄関に向かった。



玄関に着いて、靴を履き、思いっきり、玄関の扉を押した。



「....!!」



玄関を出た所に、人がいた。



「家にいてねって言ったのに」



「愛璃.......」



其処には、愛璃がいたのだった。



「出掛けさせはしないよ」



愛璃は一言言って、私の腕を強引に引っ張り、家の中に入った。



「ちょ、ちょっと!離して!」



私の言葉を無視して、愛璃はリビングの方へと歩いて行く。



それに、私は引きずられながらついて行った。
< 159 / 230 >

この作品をシェア

pagetop