鳥籠の中の少女
「ごめんね。何にも言わなくて来ちゃって迷惑じゃ無かったかな?」



迷惑だったって言いたいところだけど、沙良なら許せる。



あ、沙良って呼ぶようになったのは、沙良にも呼び捨てしてって言われたから。



「大丈夫よ。花音は迷惑だけど」



「えー!?アタシだけ扱い酷くなーい?」



「その高い声が近所迷惑」



私は手で耳栓をしながら、毒舌を吐く。



「んもう!素直じゃないんだからぁ」



花音は納得がいかなそうに口を尖らせた。



「しょうがないよ。緋結毒舌だもん」



愛璃が意地悪な笑みを浮かべながら言う。



「そっかぁ。じゃ、しょうがないねぇ」



其処の2人?



何か、失礼な事言ってません?



まぁ、本当の事だから許してあげるよ。



「そんな事より、何の用?」



「ひゆりん、つめたーい」



「つめたーい」





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