鳥籠の中の少女
「愛璃、ブツブツ言ってないで、行くよ。時間過ぎてるんだから」



緋結が愛璃を引っ張って、玄関へ向かう。



それに、俺と楼大もついて行った。



今日は、花火大会と夏祭りがある。



夏祭りの会場は、大きな神社の境内。



其処から、花火が綺麗に見えるから、花火が上がる時間になると、人が多くなるけど、其処で見る事にしていた。



「緋結、引っ張らないでよー」



浴衣姿なのに、引っ張られて、歩きづらそう。



玄関に着いて、緋結と愛璃は下駄を履き、俺と楼大は履いてきた、スニーカーを履いたて、緋結の家を去った。



--カランコロン



下駄独特の可愛い音が鳴る。



「歩きづらいわ。やっぱり、浴衣なんて着るんじゃ無かったわ」



「オシャレに大変さは付き物なんだから、しょうがないよ」



緋結と愛璃のやり取りを見ながら、俺と楼大は苦笑した。



夏だから、まだ明るい街灯を歩いて行く。



時折、浴衣姿の女の子達が笑顔でいるのも見える。



神社に近づくにつれて、ガヤガヤと人の声やBGMらしき音も聞こえた。





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