鳥籠の中の少女
「ああ、小2の妹いるんだよ。そいつが遊べって煩くて煩くて」



「神賀に妹がいるとはね」



私が意味深な顔をすると、神賀は、顔を歪める。



「何か、妹が俺の妹で可哀想って感じで言うなよ」



「そんな事言ってないわよ。勝手な被害妄想しないで」



「何だとー!?」



怒りを露わにする神賀だけど、次の瞬間ガラリと変わった。



「へぇー。でも、小2って可愛いじゃん。見てみたいなー。楼大の妹」



愛璃が満面の笑みで、言うと、神賀は顔を真っ赤にした。



「そ、そっか?んじゃ、またの機会にな」



「うん!」



「其処の2人。何惚気てるの。さっさと行くよ」



潤樹が呆れ顔で、注意する。



「私、鞄とって来るわ」



「うん」



潤樹の返事を聞いて、私は鞄を取りに行った。



急いで、廊下を走りぬけて、階段を音を立てながら登る。



自分の部屋に着くと、白い鞄が机の上にあって、それを持って、みんなの下へと戻った。




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