鳥籠の中の少女
ガラガラッとドアが開く音がして入って来たのは男の子だった。

その男の子は茶色に近い髪色に黒い瞳。

整った感じの顔に笑顔を浮かべた子だった。

これを世間一般ではイケメンと言うのだろう。


「きゃー!!イケメンだー!」

「かっこいいー!!」



入ってきた男の子に女子達は黄色い声を出して叫ぶ。

「じゃ、自己紹介してくれ」

「樋渡 潤樹【トウト ジュンキ】です。よろしくお願いします」



礼儀正しく礼をする彼。

そんな姿を見て女子はもっと盛り上がる。

そんなクラスにもうどうでもよくなって、また空を見る。


「次に席だな。空いてるのは.......銀木の隣だけか。樋渡、窓側の1番後ろの銀木の隣に座ってくれ」

「はい、分かりました」


そうして、私の隣に来て席に座る。

その後、先生の話があってHRは終わった。


「よろしく」


ニコッと笑いながら私に話しかけてきた樋渡君に無表情で返す。


「よろしく」



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