鳥籠の中の少女
唯人、ごめんなさい。



謝り続けても謝り続けても足りないぐらいなの。



だから捧げる。



私の幸せな人生。



だから捧げる。



私の心を。



これでも、対価として見合わない。



それでも今の私にはこれ位しかないから。



今の私は殆ど持ってないから。



あと残ってるのは命。



でも、それは自分で絶ってはならない。



命を絶っても痛いのも苦しいのも死のうとする時だけ。



死んだら楽になる。



だから、私は終身刑。



生きて生きて、唯人にその苦しみで償う。



それが私が精一杯出来る、唯人への償い。




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