鳥籠の中の少女
自転車に乗って、髪を靡かせ、唯人の家へと急ぐ。



唯人の家までお墓から5分。近いから、あっという間に着いた。



唯人の家はキャラメルブラウンのオシャレな家。



玄関へと続く道には、花壇もあって、其処には色とりどりの花が咲き誇っている。



そんな通路を通って、玄関の前に行き、チャイムを押した。



---ピンポーン



電子音が鳴ってすぐに声が聞こえた。



「はい。あら、緋結ちゃんね。ちょっと待ってて」



唯人のお母さんは私だと気付くと、急いで玄関まで来てくれた。



「お久しぶりです」



私はペコリと頭を下げた。



「本当に久しぶりね。いつも、唯人の命日に来てくれてありがとう。さあ、入って」



唯人のお母さんに手招きされ、中に入る。



案内されたのは、此処へ来た時にいつも話す、リビング。



ソファに手招きされて、其処に座った。



「ちょっと待っててね。お菓子とか出すから」



「あ、いいですよ」



「遠慮しなくていいの。緋結ちゃんはレモンティーよね」



「はい。ありがとうございます」



暫くして、レモンティーとクッキーをお盆に載せて、持ってきてくれた。




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