勇者がいた33日間(お休み)
季節外れの転校生
「何コッチ見てんだよ…」
「あぁ゛」
「気分ワリィ…」
「お前、調子乗んなよ?」
「俺より弱いくせに…意気がんなっ!!」
“ガシャァァン!!!”
“ガラガラガラーンッ!!!”
はあ……
今日も僕の教室から一枚の窓が無くなった。
これから肌寒い日が続くというのに。
去年も一昨年も、寒い思いをして冬を越したのを、この人たちは忘れてしまったのか。
まあ…仕方ないか。
ここは、全校生徒の九割五分の生徒が不良の「桜華高等学校」。
そして僕、黒田飛鳥は、残りの五分に値する、普通むしろ優等生。
髪は真っ黒、時代遅れの黒縁眼鏡、校則通りの髪型に制服。
どこからどう見ても、ここの学校には不釣り合い。
きっと、いや絶対、「ここにもこんな子いたのね。」と思われているに違いない。
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