勇者がいた33日間(お休み)
“ガラガラガラ!!”
「安藤先輩!
やっと2年生の分…半分
集めれましたぁっ…あっ!」
「何であんたが
ここに来んのよ!」
元気君が嬉しそうに誓約書を見せるが、みるみる表情が変わっていった。
それは原田輝も同じで。
この2人の関係って!?
「2人、知り合いなの?」
「中学の時の後輩。」
「中学の時の先輩です。」
元気君と原田輝は、互いに指指しながら言った。
「で、何であんたが
ここに来んのよ!」
「だって俺、生徒会役員ですもん。」
そういえば、いつもすれ違いばかりで、この2人が会ったことはなかった。
それに、誰も生徒会のメンバーを原田輝にも元気君にも教えていなかった。
「安藤君!
今すぐこいつを首にして!」
原田輝はビシッと元気君を指差した。
「いやいや。
俺はじきじきに安藤先輩から
誘われましたから…」
「入った時期が肝心なのよ!
あんた、いつ入ったわけ?」
上から目線で話す原田輝に、元気君は何も言えなかった。
「安藤君、どこ行くんですか?」
安藤君は2人を無視して、戸の所まで行っていた。
「谷川正也のとこ。」
僕もこの2人をほっといて、安藤君についていった。
谷川正也って何者なんでしょうか。
安藤君が気になるほどの人だから、きっと何かあるんだろう。