勇者がいた33日間(お休み)



キョロキョロ

僕は生徒会室に誰もいないのを確認すると、戸を開け、安藤君をソファーの上に寝かせた。


 救急箱は…


僕は救急箱を探す。

けど、どこにしまったか分からなくなり、なかなか見つからなかった。



「……ここ。生徒会室か。」

「安藤君!」



“ガタガタガタッ”



僕は椅子の上に乗っていたがバランスを崩し、床に落ちてしまった。


 いててて…あった!


救急箱は机の下に置いてあった。



「さっきの姿と全然違うね。」

「……いや~。」



僕は何とも言えない。

とりあえず救急箱を持って、安藤君の近くにいった。



「まさか、黒田君が不良だったなんて。
能ある鷹は爪を隠す…だっけ?」

「安藤君、さっき見たのは秘密に…」

「どうしよっかな~♪」



安藤君はいたずらな笑みを浮かべる。

こんなに元気なら、救急箱はいらないな。





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