勇者がいた33日間(お休み)



「3314、2522、1235、3328……」


安藤君は1つ1つ丁寧にチェックしていった。



「りょう!!
全部集まった?」

「3307蛇穴龍馬。
…これで全員分。」



原田輝が慌ただしく入ってきたのと同時に、安藤君は最後の1人のチェックをし終えた。

安藤君はペンにキャップをし、机の上に置いた。



「やったじゃん!
おめでとう♪りょう。」

「安藤先輩、やりましたね!!」

「うん。これでやっとスター……」

「さすがだよ、本当に!!」



安藤君は何か言いかけた。

けど、言い直しはしなかった。

喜ぶ僕と原田輝と元気君とは対象に、安藤君は皆に合わせて喜んでいる感じがした。



安藤君が言いかけた通り、まだスタートラインにしか過ぎない。


こっからが本当のスタートだ。


けど今は、素直に喜んどこう。




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