勇者がいた33日間(お休み)
「何なんだよ、この中身?」
黒板下に置かれた段ボールに群がるみんな。
みんなの目は、何だかお土産を見る目に近かった。
大人ぶる奴も多いけど、こういう所は子供だった。
「はーい。みんな退いて退いて。」
安藤君はガムテープをビリビリと剥がした。
みんなの目はキラキラと期待するように段ボールを見つめる。
わくわく、わくわく。
安藤君の手が進む度、期待はどんどん増していく。
「はい、これ。君も、君も。」
「安藤…これは?」
「見れば分かるでしょ?
雑巾に、洗剤に、タワシに。」
段ボールの中から取り出されていくのは大量の掃除道具。
掃除機まである…
クラス一同、肩を落とした。
期待していただけに、かなりショックが大きかった。