勇者がいた33日間(お休み)



「黒田君、まだまだ段ボールはあるから
他のクラスにも配りに行くよ!」



安藤君の話からすると、あの大きな段ボールはクラス分あるみたいだ。

よくあの分の清掃用具を集めたな。

安藤君が揃えたとは思うけど、一体どこから?


安藤君は実は……



「黒田君!早く。」



僕は安藤君にせかされながら教室を出た。


そして、1組から順番に攻めて行くことにした。



「はぁ!?掃除?」

「うん。1組は2組と協力して
特別教室の掃除。」



安藤君は1人1人に掃除用具を渡していく。

ここでも最初は大きな段ボールを見て、目を輝かせていた。

段ボールを見て考えることはどこも一緒だ。




「何で俺たちが掃除しなきゃ…」



榊君がブツブツと文句を言っているのを安藤君が聞くと、



「矢野さーん!
綺麗好きの男子と不潔な男子
どちらが好き?」

「矢野ちゃん、綺麗好きって言って。」

「綺麗好き?」




矢野さんは話の筋を理解していなかったようで、原田輝に言わされた感があった。

けど、榊君たちにそんなのは関係なく、すぐに教室を出ていった。


 アハハ…分かりやすすぎる


みんなが一斉に教室を出ていく姿に矢野さんは首を傾げていた。




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