勇者がいた33日間(お休み)
「……やられたね。」
4組に行くと、既にもぬけの殻だった。
4組にはショウ君がいる。
きっとショウ君はカメラを通じて、僕たちの様子を見ていたに違いない。
「しょうがない。
次、行きますか。」
…この流れからすると、次は5組!?
変な汗が…。
「僕に負けたんだから
言うこと聞いてよ~!」
「うるせぇ!
俺らはお前じゃなく
あいつに負けたんだ!」
一之瀬君はあいつ、あいつと言いながら、全く僕の方を見ていない。
僕にやられたなんて、死んでも思わないんだろうな。
他の5組の奴らも、僕が同一人物だということに気づいていなかった。
“パコーン”
「ぐちぐち言ってないで、
さっさとやれっ!」