勇者がいた33日間(お休み)




「わぉ異様な光景。」

「そうだね~。」




見た目は掃除なんかしないような奴らが、学校中を掃除してるなんて。

ある意味、ホラー映画よりも怖い。


私と矢野ちゃんは教室のベランダで暇潰しをしていた。

ベランダから見える校庭には蛇穴と谷川と一之瀬が仲良く草刈りをしている。

トップ3の威厳はどこにいったのか…。



「そこ俺がやった所だろ!」

「草は根から採んなきゃ意味ねぇの。」



ここまで聞こえてくる、蛇穴と一之瀬の会話。

仲良く草刈りってわけではないかな。



「お前ら今度はあっちやれ。」

「「何でお前に
指図されなきゃいけねぇんだよ!!」」




ああ言いながらも、草刈りする場所を移動する蛇穴と一之瀬。

本当にバカだと思う。



「……谷川君って、かっこいいよね。」

「まさか矢野ちゃん…」



あたしは矢野ちゃんをバッと見た。

少し頬を赤らめている矢野ちゃんがいた。

そんな矢野ちゃんを見たら、マジにしか思えなかった。



「原田先輩!矢野先輩!
安藤先輩が用があるって。」

「はい?」


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