勇者がいた33日間(お休み)
「あっ!」
安藤君は突然思い出したように、何かを探し始めた。
「どうしたの?りょう。」
「このぐらいの青い紙見なかった?」
安藤君は手で紙のサイズを表す。
「いや、見てないけど。」
「僕も見てないです。」
「どこやったかな~?」
安藤君は工具箱の下や、トンカチの下など、いろんな所を探し出した。
よっぽど大事な物なのかな?
僕も狭い範囲で、青い紙を探した。
「昨日はずっとポッケの中に入れてて…」
安藤君はズボンからポケットを出したけど、何も入ってない。
「朝は鞄の中に入れて
……あっ!生徒会室だ。」
安藤君はポンと手を叩いた。
「安藤!ここどうやるか教えろ!!」
「教えてもらう態度じゃねぇだろ!」
「イテッ!」
「涼真君、先生じゃ役立たずだから
教えてくれない?」
「先生ほんとに日曜大工趣味なの?」
「大得意だっつったろ!
俺に任せとけっ!!」
「……う~ん、あー…」
安藤君はすぐに青い紙を生徒会に取りに行きたいようだった。
「安藤君、僕が取りに行きましょうか?」
「あっ本当に!
それじゃあ頼もうかな?」
僕は軍手を適当な所に置いて、生徒会室に向かった。
らんらんらーん♪
少しテンションが高い僕だった。