勇者がいた33日間(お休み)



「ショウ君、どこ行くんですか?」

「クラスの奴らの手伝い。
俺ばっかサボっていられねえだろ。」



ショウ君はパソコンを片手に、生徒会室を出ていった。


 …早く安藤君の所に戻んないと


ショウ君の話を聞いていたら、早く文化祭の準備をしたいと思った。

疲れるから歩いて戻ればいいものの。

自然と足は速くなり、走って戻っていた。









「黒田君、お帰りー。」



安藤君は僕を見るなり、右手を差し出した。


 ……?


僕はこの手が何を意味するのか分からなかった。

僕と安藤君の間は一瞬時が止まった。



「青い紙あった?」

「…あっ、あーー!!」



そういえば、生徒会室のテーブルの上に置きっぱなしだ…。



「何しに行ったんだか。」

「すいません。」



原田輝はフゥーと呆れた。



“ガンガラガシャーン”


「ワリィ、ワリィ。」



何の音かと思い、僕たちは一斉に音がした方を見た。

そしたら、十文字先生が頭をポリポリと掻いて、申し訳なさそうにしていた。

その前には崩れたプレハブ。



「先生…本当に…」

「日曜大工は得意だ!」



十文字先生はハッキリと言い切った。


みんなきっと同じことを思ったと思う。


((嘘つけ!!!!))




こうして3日目も無事に?過ぎてった。


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