勇者がいた33日間(お休み)



「まずは、机を全部廊下に出すぞ。」



このメンバーの仕切り役は、自然と松木君になっていた。

僕と元気君は松木君に言われた通り、1組から順に机を廊下に出してく。



「先輩、力ないですね~。」

「ア…ハハ…」



元気君は一気に3個ほど机を運ぶ荒業をしていた。

それを見て僕は苦笑い。

そして、内心。

僕は机4個は余裕で運べるぞ、と対抗心を燃やした。

ばれるのが嫌なので、実際にはそんなことしないけどね。



「蛇穴も運べよ。」

「めんどくせぇ。」



松木君にああ言われながらも、蛇穴君は重い腰をあげなかった。

蛇穴君は机に座って何をしているかと思えば、ゲームをしていた。

 何のゲームだろ?


僕はゲームとか流行りとかにはうとい。

蛇穴君がしているゲームの名前さえも知らなかった。



「蛇穴先輩!モンハンやってるんすか?」



元気君はゲーム機の画面を見るなり、何のゲームか分かった。


 元気君、ゲーム好きそうだもんな



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