勇者がいた33日間(お休み)
元気君は、蛇穴君が適当に置いたモップに足を引っかけた。
そして白いペンキは宙に舞って、蛇穴君にかかってしまった。
この光景…さっきも…
僕はさっきのワックスのことを思い出した。
蛇穴君は全身真っ白。
もう噴火寸前だった。
「あっあっあの~……」
元気君は恐る恐る蛇穴君に声をかけた。
「このやろー!!!!!!!」
「すっすいませーん!!!!!」
2人の鬼ごっこが始まった。
蛇穴君は鬼の形相で元気君を追いかける。
まさにリアル鬼ごっこ。
元気君は泣いてしまいそうだった。
いや、あの蛇穴君を見て泣かない人はいないな。
「んなことしてないで
早く洗い流させぇと、
あいつ大変なことになるぞ。」
松木君の言葉は蛇穴君に聞こえておらず、蛇穴君は地の果てまで元気君を追いかけた。