勇者がいた33日間(お休み)



「何で模擬店ダメなんだよ!」

「定員オーバーなんだ。」



7番目に来た教室は3年1組。

もともと模擬店の数は6つと決めていたらしく。

今まで行ったクラスが全部模擬店を希望したため7番目に来た1組は自動的に展示になってしまった。



「つーか、1年に模擬店やらせるなよ。」

「だって黒田君が全部行く順番
決めちゃったからね~。」



こういうめんどくさいことを僕に押し付けるのは止めて欲しい。

きっといつか絶対仕返しがやってくる。



「展示ならお化け屋敷出来るけど?」

「お化け屋敷いいじゃん。」



原田輝がいち早く反応した。



「だめだ!」



それに反対したのは榊君だった。



「榊が怖いだけだろ。

矢野ちゃん矢野ちゃん、
臆病男子は嫌だよね。」

「男らしくない人は嫌いです。」



この矢野さんの一言で1組は即お化け屋敷に決定した。

このクラスの支配者、下手すれば学校全体の支配者は、矢野さんな気がする。


僕は矢野さんを見ていたら、矢野さんと目が合った。

矢野さんはニコッと笑った。

僕はすぐに目を反らした。





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