勇者がいた33日間(お休み)



「お化け屋敷かぁ。」



あたしは本当に文化祭が実体に向かっていて、少しワクワクした。



「お前は山姥役だな。」

「はぁっ?」

「その顔山姥そっくり。」



中村にのっかて、他の男子も悪のりしてからかってくる。

そんな奴らにあたしは、



“シューーー!”


「うわっ、何すんだよ!」

「だからお前、山姥とか
言われんだよ!」



フローラルの香りの汗制済を吹き付けてやった。

あたしがおもいっきり吹き付けたもんだから、奴らはむせて手で払う。


 ざまーみろっ!


あたしに女の子らしいとか皆無なんだよ!

こんな野蛮な性格は、上の3人の兄貴たちのせいだ。



「矢野ちゃん、
あたし生徒会室行くけど…」

「いってらっしゃい。」



矢野ちゃんは1人でも平気なタイプ。

あたしの性格を考えると楽だからいいんだけど。


 りょう“たち”戻ってるよね?


あたしは小走りで生徒会室に向かった。





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