勇者がいた33日間(お休み)



「お前は白雪姫だっつってんだろ!」

「俺、木がいいー。」

「おめぇが主役やれよ!」



廊下まで響いてる、2組の声。


 荒れてるな~…

声だけ聞いても分かるように何かもめてるよう。




「松木君、松木君。」



安藤君は後ろでみんなの様子を見ていた松木君を呼んだ。



「安藤、忙しいんじゃねぇのかよ。」

「いや~、暇になっちゃって…
今何してるとこ?」



松木君はんっと顎を動かし黒板を指した。

黒板に書かれてたのは
『白雪姫とシンデレラ~時々人魚姫~』

そしてタイトルの隣には役名がズラーと書かれていた。


 何なんだ…この闇鍋感は…


僕と安藤君は松木君に渡された台本らしきものを見た。

最初は白雪姫なんだけど。

片方の靴をなくしたり、声が出なくなったり…。

話がめちゃくちゃだった。


 こんなんで大丈夫かな~…



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