勇者がいた33日間(お休み)



「飛鳥君、飛鳥君。
こういう時はおとなしく従う方が…」

「いや、それじゃあ…」

「ごちゃごちゃ何話してんだよ!」



青南の1人がダンッと壁をどついた。

僕と七尾君はビクッと肩を上げた。



「だから…!」



僕が反論しようと一歩前へ出たとき、



「…えっ。」



菅野は気づいたら僕の眼鏡をとってつけ直した。



「おい、2人とも帰んぞ。」

「菅野、何だっていうんだよ。」

「あともう少しだっただろ。」

「いいから!」



菅野は残りの2人を引っ張ってった。


 気づかれたかな…
 せっかく2年間ばれずにいたのにな


今年は厄年だったのかもしれない。



「飛鳥君!ありがとう!」



七尾君は腰を90度に曲げお辞儀をした。



「いや、いいんだよ。友達だし。」



僕が友達と言うと、七尾君は一粒の涙を流した。



「えっ、どうしたの?」

「だって、だって…
僕、飛鳥君が安藤君と関わり始めたとき
飛鳥君のこと無視してたのに…」



七尾君はボロボロと涙を流し始めた。



「ごめんなさい。」

「七尾君は僕の友達だよ?
それぐらいで友達は止めないよ。」




七尾君はやっと泣くのを止めて、僕と一緒に学校に戻ることにした。

七尾君がなんでコンビニにいたかというと。

学校を休んだのはいいけど、やっぱりズル休みは良くないと思い、学校の近くをウロウロしていたから。


 やっぱり真面目だな~




< 196 / 210 >

この作品をシェア

pagetop