勇者がいた33日間(お休み)




「黒田~!
これにハンコよろしくな。」



そう言ってまた1枚、山積みのプリントに加わった。

僕はそれを見て、苦笑いをする。

あはは……



文化祭まで1週間を切った今。

さらに慌ただしさを増したみんなに、僕。

みんなは出し物やら展示やら模擬店を完成させるべく、頑張っている。

僕はというと、生徒会室の椅子に座り、ひたすらハンコを押す毎日。


本当は安藤君の仕事なんだけど、安藤君は、


『俺、現場監督しなきゃいけないから。』


上手い具合に理由をつけて、面倒な仕事を僕に押し付けた。


やっぱり、僕も要領良く生きていける術を身に付けたいと思いました。


そして……



「どうしてショウ君がいるんですか?」




< 199 / 210 >

この作品をシェア

pagetop