勇者がいた33日間(お休み)




「あぁ゛!
……あ~、黒田か。」




 ヒィィ…!!


蛇穴君の振り向いた時のあの顔には、今だにびくびくしてしまう。


 さっさと用件だけ言って…


巻き込まれるのが1番面倒だった。




「安藤君見ませんでしたか?」

「……知らねぇな。」




 よしっ!


用件を聞き終わった僕は、直ちにこの場を去ろうとした。

けど…




「そうだ!」




ピンポーン!


蛇穴君からひらめいた音が聞こえたような。

蛇穴君の頭の上に豆電球が見えました。




「黒田!お前がこれを食え。」




蛇穴君はクラスの人から奪った皿を僕につきだす。

僕は後ろに後退りをした。

なぜなら、皿の上には…




「これ…たこ焼きですか?」




不気味なほどにカラフルなたこ焼きが乗っていた。




「沖野スペシャル。
レインボーたこ焼き。
唐辛子にパイナップルにブルーハワイに…」

「失礼します!!!」




順に中身が何かが露になっていく前に、僕は走って逃げた。


 蛇穴君…無事を祈ります




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