勇者がいた33日間(お休み)




「安藤君、1つ質問いいですか。」



僕たちは適当に廊下を歩いている。



「何?黒田君。」

「文化祭はいつやるつもりで?」

「11月3日。」



安藤君はあっさりと答えた。


「どうしてですか?」



11月3日までだいたい1ヶ月。

絶対その日までに文化祭はできっこない。



「12月に文化祭なんて
聞いたことないし…
それに僕のラッキーナンバー
“3”だから。」



安藤君は正論を言っているようだが、何だか誤魔化されたような気がする。




「さーて、今度は
どこのクラスに行くかな~。」



安藤君はどこのクラスに行こうか品定めしていた。

無事、僕のクラス分の誓約書は集まった。


 あのクラスだけには、
 行きたくないな…。


僕は絶対に行きたくない教室があった。

その教室には学校の中でのNo.3、No.2がいる。

その他の人たちも、とんでもなく強い。

そして、喧嘩の仕方が卑怯だ。

真っ向勝負なんて、あの人たちの頭の中にはない。

そんな人たちの集まりだ。



「ここにしますか。」



安藤君が選んだ教室は、3年5組。


 何で、よりによってそこなのー!!


3年5組は、僕が絶対に行きたくなかったクラスだった。



「安藤君!
ここだけは止めましょう。」



僕は安藤君の腕をがっちりと掴んだ。


 この教室に入ったら
 怪我なしで帰って来れないって!






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