勇者がいた33日間(お休み)



僕は安藤君の影から教室を見渡す。


 No.2とNo.3はいない。
 よかった~。


僕は少し安堵した。

運がいいことに、よく見ればクラスの半分の生徒がいなかった。



「おめぇ、何なんだよ!」

「生徒会長の安藤涼真。
よろしくね。」

「んなこと聞いてねえよっ!!
5組に何の用なんだよ!!」



5組の皆さんは喧嘩の準備をし始める。



「文化祭実行のために
誓約書を書いてもらいに来ました。」



安藤君は、話をしている人に、誓約書の紙を持って近づいていく。


 ヤバい。
 僕の隠れ場所がなくなった!


けどみんな、安藤君に注目していて、僕に気づいている人はいなかった。



「…誓約書…?」

「そっ、誓約書。
僕のクラスの人は
みんな書いてくれたよ。」



と言って安藤君は、集めた誓約書を見せた。


それを見て、話をしている人は、不気味にニッと笑う。






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