勇者がいた33日間(お休み)
「そういえば。
間宮、誰から逃げてたな。」
矢野ちゃんの眉がピクッと上がる。
それを見て、あたしは思い出した。
矢野ちゃんの前では間宮の話、その他もろとも禁句。
理由って何だったけ?
全く思い出せず、心臓辺りがモヤモヤする。
「…輝ちゃんは
文化祭賛成派?」
矢野ちゃんは分かりやすい。
話題をガラッと変えた。
「う~ん。
面倒くさいからいいや。」
「だと思った~。」
あたしはダルいことが嫌い。
その証拠として、学校に来るのは不規則だ。
それに…暑苦しそうだし?
そんな暑苦し男子は、きっとイケメンじゃない。
はっきり言おう。
あたしはメンクイだ!
「そうだ!
矢野ちゃん聞いてよ!
昨日ね……」
あたしは矢野ちゃんの前の席に座っていた奴をどけて、ドカッと座った。
あたしは1週間、貯めに貯めまくった不満を、矢野ちゃんにぶつけた。
矢野ちゃんはニコニコしながら、相づちを打って聞いてくれた。