勇者がいた33日間(お休み)




「安藤君!
効率よくって…
どうやって集めるんですか!」

「榊って人がトップなら
榊君に誓約書を書かせる。
ねっ?効率良いでしょ。」




安藤君の考えはこうだ。

ボスを倒してしまえば、手下はみんな言うことを聞く。

確かに、がむしゃらに1人1人当たるよりは効率がいいかもしれない。




「榊って人は何組なの?」

「えっと…確か1組だった気が。」

「1組に行きますか。」

「あの…」




安藤君はクルッとこっちを見た。



「榊君はトップじゃありませんよ。
No.8で…」

「前から気になってたんだけど
その“No.”って何なの?」




僕は安藤君にかる~くNo.の説明をした。

No.はこの学校での強さのランキングを表している。

例えば、同じクラスの松木君はNo.9だ。

松木君もそこそこ強いんです。


そしてNo.10に入っている人には子分がいる。

順位が上がるにつれ、子分の数も増えてくる。


安藤君はふーんと相づちをつきながら聞いていた。



「だから松木君は
あんなに誓約書集めれたのか。
なるほどね~。

じゃ、次はNo.8の榊君を
狙ってみよっか。」




安藤君はニコッと笑う。

その笑顔は少々怖かった。





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