勇者がいた33日間(お休み)




 えっ……



「皆さんに、誓約書
書いて欲しいんですけど。」

「出たーー!!!!」

「みんな逃げろっ!!!」





クラスの奴らは一時停止した後、ドタバタと慌ただしくなる。

真っ白になっているのにドタバタと動くもんだから、チョークの粉が煙ったくて仕方ない。




「矢野ちゃん、矢野ちゃん。」



あたしは矢野ちゃんの肩を掴んでグラグラと揺する。

矢野ちゃんはシャーペンを書く手を止め、イヤホンを取る。



「あの人…」

「んっ?…転校生君だ~。」

「あの人…
ちょーーーイケメンじゃん!!!!」




あたしの目は、キラキラと輝く。

王子顔にピッタリあった明るい金髪、180㎝あるかないかの身長、ほどよくついてる筋肉、そして上品オーラ。

周りの不良とは大違い。




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