勇者がいた33日間(お休み)




「はあー…」



俺は今、芝生の上に寝っころがっている。

今日の空も綺麗な空だ。


 どうしてみんなは文化祭
 やりたがらないんだろうな~。


文化祭と言ったら、高校生の青春そのものじゃん!

みんなと試行錯誤して作り上げる劇に模擬店に展示に、感動し。

クラスの中がより一層深まる。


 …そんなこと無駄か。


ケンカ大好き、協調性なし、自分が一番。

一致団結なんて言葉が一番似合わない人たちに、文化祭なんて無駄かな~……。


 でも、あの人なら。

俺の希望そのもののあの人なら。

 何か変わる気がする。




「げーんき君っ。」



空が急に暗くなったと思ったら、



「何だよ、蓮。」



目の前にいたのは、同じクラスの蓮だった。




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