勇者がいた33日間(お休み)
元気君は僕の顔をジーッと見つめ、
「そう!必要な物は
“生徒会室”です!
飛鳥先輩さすがですね。」
「いや…ハズレだと…」
「人も物も似たようなもんです。」
いや、全然違うからね
根本的なとこから違うからね!
「こっちです、先輩方。」
元気君は大きく手招きをする。
僕と安藤君は元気君のパワーに圧倒されつつも、ついていくことにした。
「ところで安藤先輩は
こんな時期に転校してきたんです?」
元気君の質問は誰もが知りたかったこと。
今まで聞いていいのか、悪いのかわからずにいた。
それを元気君は、何も考えずに聞けるだなんて。
ただの天然なのか、大物なのか、バカなのか…。
元気君と一瞬目が合うと、ニーコッリと笑った。
僕はこの目をどこかで見た覚えがあります。
元気君の目は、バカな人に多い。
僕は元気君がバカだと思いました。
「それは…
あれだよ、親の転勤的な。」
安藤君はやっぱり、本当のことを言ってくれない。
「そうなんですか。」
それを素直に信じ込む元気君は、やはりバカだと思う。