勇者がいた33日間(お休み)



「ここが生徒会室です!」



ジャジャジャーンという効果音が出そうなくらい、元気君は自慢気に紹介した。


場所は3階。

3年生の教室から離れた所にある。

外見を見ると、ドヨーンとした雰囲気が流れている。

生徒会室と書かれた表札は今にも取れてしまいそうだった。



「どうぞ、どうぞ。
中に入ってください。」



元気君が戸を開けた瞬間、


“ガタッ”


生徒会室と書かれた表札がむなしく落ちた。

寿命がきていて、元気君が止めを差した。



「どうすか?ここ!」



元気君は目を輝かせながら言うけど。


生徒会室の中はほとんど物置小屋状態だった。

かろうじて、座れる場所を発見するが、そこはホコリだらけ。

部屋の四隅には立派な蜘蛛の巣が張ってあった。





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