勇者がいた33日間(お休み)



「ここ、俺の部屋なんで
自由に使っちゃって下さい!」



 待て待て待て、元気君?
 突っ込み所が多くて
 突っ込みきれないよ?


まず第一に、ここは学校の中で、ここは学校の部屋で、それは皆の物で、君だけの物じゃないんだぞー!



「ありがとう、元気君。
僕もちょうど
生徒会室を探してたんだよ。」



安藤君がそう言うと、元気君は嬉しかったのか照れていた。



「先輩方!
じゃ俺、誓約書集め頑張るんで!」

「よろしくね~♪」



安藤君は手を振って、元気君を見送った。



「あっ先輩!」



元気君は立ち止まって、クルッと安藤君の方を見ると



「先輩!一人称は“俺”
の方があってますよ。」




元気君は元気に走っていった。

安藤君はフンと鼻で笑った。



「どういうこと何ですか?」

「俺が“僕”と“俺”を
使い分けてるの気づいたみたい。」



よく考えてみると安藤君は、僕といるときは“俺”で、初対面の人とか他のクラスの人には“僕”と使い分けていた。


 元気君…中々やるな……





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