GEMINI
ヒロト「……」
ヒロトは将の携帯を取りあげて電源をオフにした。















将「あ」

沙我「あーあ……」その様子を見ていた沙我。

ヒロトは携帯を返す。

将「何す……」
ヒロト「スカーフは?」
将「は?俺が隠してたって言いたいの?」

沙我「ちょ……」←止めようとする沙我

ヒロト「うん早く返してよ」

将「なに言ってんの(笑)んなわけないじゃん」

ヒロト「じゃあ鞄から出てるそのハンカチみたいなやつは?」

将「?!」






沙我「あ……モグがしてたやつ」←
将「……」
将は鞄からスカーフを取り出す。

ヒロト「サンキュー」

将は悔しい気持ちでいっぱいになった。

ヒロトはモグにスカーフを取り付けながら口を開く。

ヒロト「ムダだよ将くん」

将「……?」
ヒロト「負けないよ」

ヒロトは将を真っ直ぐ見つめた。将は苦笑いした。
将「なんの事だか、全然わかんないんだけど(笑)」

ヒロト「将くんがそう言うならさやを脅したりしてる事も、そうやって誤魔化すんだ」

将「!?」
ヒロトはモグを抱き上げて外へ出かけた。
将は目を合わせないままだ。


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