超能力学校
入学
「はぁ、はぁ…。」
超迷ってる。
この学園てどんだけ広いのッ!?
トントン
「ッ!?」
「大丈夫?今日入ってくる新入生でしょ?」
肩を叩かれて振り返るとショートヘアの女子生徒が立っていた。ネクタイの色からして2年生だろう。
心細さとびっくりしたので潤目になりながら莉衣は答えた。
「だ、大丈夫、ですっ!!」
「あら、ずいぶん元気がいいのね。」
女子生徒はクスリと笑った。
「…でも潤目になってるってことはやっぱり迷ってるんでしょ?私と一緒に大広間までいきましょ♪」
莉衣は顔を赤くしながら頷いた。
「大広間への道で迷ってる子多くて見回りにきてたの。そしたら案の定、あなたがいたって訳。」
「そ、なんですか… でも先輩に会えてよかったです。」
「そんな、大袈裟よ。えっと…名前聞いていい?」
「桜井莉衣、です。」
「莉衣ちゃんか。私は秋本あさひだよ。よろしくね。…ぁ、あそこの扉の向こうが大広間だよ。」
あさひが指差した先には魔方陣が書かれた大きな扉があった。