高校の夜
「慎吾、早く行って帰ろうぜー」
「あぁ」
理科室は2階の端っこ
なんか...どんよりとした空気が漂ってる場所
そしてとてつもなく怖い気配のある場所
「稜真、電気全部点けろ」
「あいさ~」
稜真は全部電気を点けた
これぐらいは許せ、ハゲ先生
稜真は水槽の電気を切って、俺は窓を確認する
「慎吾、電気切った...」
「窓も全部閉まってた~」
窓を背にして、振り返る
稜真は口をあんぐりと開けている
「?稜真?」
「お...お前...」
は?
「俺がなんだよ?」
稜真は俺を指差す
まあよく言えば、俺の後ろを...
...ん?
後ろ?
俺の後ろって...窓じゃねえかっ!?
俺は勢いよく振り返る
「っ!?」
俺らは恐怖で、何も言えなくなった