高校の夜


「慎吾、早く行って帰ろうぜー」


「あぁ」


理科室は2階の端っこ


なんか...どんよりとした空気が漂ってる場所


そしてとてつもなく怖い気配のある場所


「稜真、電気全部点けろ」


「あいさ~」


稜真は全部電気を点けた


これぐらいは許せ、ハゲ先生


稜真は水槽の電気を切って、俺は窓を確認する


「慎吾、電気切った...」


「窓も全部閉まってた~」


窓を背にして、振り返る


稜真は口をあんぐりと開けている


「?稜真?」


「お...お前...」


は?


「俺がなんだよ?」


稜真は俺を指差す


まあよく言えば、俺の後ろを...


...ん?


後ろ?


俺の後ろって...窓じゃねえかっ!?


俺は勢いよく振り返る


「っ!?」


俺らは恐怖で、何も言えなくなった









< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop