あなたの愛に包まれて
あたしは苗字が「笹原」

「笹原笹原笹原」

あたしは一生懸命探す。

「やったぁ!!」

えっ?!

隣で麻佳が喜んでいる。

「もしかして…」

「うちら一緒のクラスー!!」

麻佳が指を指している

展示板を見ると

「2組 笹原華奈…多癒 麻佳」

と確かに書いてあった。

抱き合うあたしたち。

「あっ…星也も一緒。」

「星也?」

あたしは麻佳に尋ねる。

「原渓 星也。うちの幼なじみ。」
「ふーん。どんな人?」

「格好いいよ。華奈惚れるよ〜」

「まさか(笑)」

「よっ!!おちび」

急にあたしの頭に置かれる手。

ん?この声…

「准樹っ!!」

その手の主はあたしの幼なじみ

背は高くて黒髪。

耳には複数のピアスが輝いている
野球少年だ。

「ちょっとっ!!誰?イケメン〜」

麻佳が小声で言う。

「幼なじみ。」

「へぇ〜」

「准樹は何組?」

「2組〜」

「うちらと一緒ですよ!!」

「マジで?!って…誰?」

「華奈の親友の多癒 麻佳です」

「よろしく!!俺は真木 准樹」

自己紹介しちゃってるし。

はぁ…

あたしは遠くに目を向けた。

ん?

あの人…格好いい。

まさかその人が星也なんて

分かるはずもなく。
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