夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
あの時は、家が離れ、学校も違ったら恋なんて出来ないと思って、告白をしなかったんだ…。

「全部思い出した…。会っちゃったよ…ここで…。」

自分の言葉に、

「さあ、どうする?」

と、千尋さんは覗き込む。
あの時、ふたりはおそらく…いや確実に両想いだった…。

「さ、勇気出して言ってみ、約束でしょ?」

だから、千尋さんが続けた言葉に、

「好きです…。お付き合いお願いします。」

情けないけど、のっかる感じで気持ちを伝えた。
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