夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
公園に入って、ブランコなどの遊戯具の前を通り、小山になっている道を上がって行った。

「お母さんも矢口さんも、ここで育ったんだ…。」

大沢さんが、自分達二人を交互に見た。

「ああ、自分は中学卒業までな。」

「お母さんは、高校卒業まで…。卒業と同時にお父さんと結婚したからね。」

こんな会話していると、すぐに頂上に着いた。
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