夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
そんな二人を微笑ましく見ていると、足元の方向から風がきて、一面の雑草を揺らし、頭上の木の枝も揺らし、木漏れ日の射す位置を変えていった。

鼻に詰めていた、ティッシュをとると、草の香りを感じる事ができた。

そうだ…。
昔は、よくここで寝転がって、草の香りを嗅いでいたんだ…。

いつからか、こんなに低い姿勢にならなかったから、すっかりと忘れていたけど…。
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