夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
「あの後…、私のせいでずっと矢口君は、虐められていたのに…。何もできなかった…。男子が…恐くなって…。矢口を助ける勇気が全然無かった…。」
矢口の肩を掴んだまま言う、中林の目には涙が溜まっていた。
矢口は、その中林の手を片方ずつ掴んで順に離した。
そして、一つ息を吐くと、
「中林さんのせいだなんて、一度も思った事ないよ…。ホントに…。」
と、ゆっくりと言った。
矢口の肩を掴んだまま言う、中林の目には涙が溜まっていた。
矢口は、その中林の手を片方ずつ掴んで順に離した。
そして、一つ息を吐くと、
「中林さんのせいだなんて、一度も思った事ないよ…。ホントに…。」
と、ゆっくりと言った。