夏草の香りが漂う丘〜風が運んだ過去(トキ)〜[ナツコイ企画]
「ねぇ、何があったのぉ〜?」

大沢さんは自分の肘を引っ張った。

「な…、なぬもないよ…。」

“なぬも”ってなんだよ…。何を噛んでるんだ…自分。

案の定……。

「矢口さん、何噛んでるんですかぁ。さては、お母さんと何か…。」

すっかりと取得した、覗き込み攻撃をしてくる。
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