それぞれの場合



鞄の中の上級向けワークを
ゴミ箱に捨てた


そしたら気持ちが軽くなって
肩の力が抜けた。


―翌朝


「父さん、母さん
僕…進路変えたいんだけど…」


「えっ!そうなの?」


「今から変えて大丈夫なのか?」


「大丈夫!
僕、この専門科のある学校に
本気で通いたいから…!」


希望を詩乃兄ちゃんから貰った


「千歌が決めたことなら
母さんは反対しないわ」

「逃げ出すなよ?」


「うん!頑張る!」



ポンと頭に詩乃兄ちゃんの
手が置かれた


「兄ちゃ「息抜きもしろよ」



僕らは顔を見合わせて笑った



「……うんっ!」





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